オンコード、分数コード、スラッシュコードとは? その3 〜テンションノートを発生させるオンコード〜
- rguitarr7
- 2017年9月21日
- 読了時間: 4分

前回は、転回形について説明をしましたが、今回は転回形ではないオンコード、分数コードについて説明していきます。
*前回の内容を見て頂けると理解が早まるかと思うので、読んでない方は是非読んで下さい。
1. 転回形との比較
2. メジャーコードの構成音の分析
3. マイナーコードの構成音の分析
1. 転回形との比較
転回形を簡単に説明すると、
トライアド、もしくは7thを含む基本的な4和音(ダイアトニックコード)の、3度, 5度, 7度、のいずれかが、ルートに入れ替わっているコードです。
CM7 コードを基準に考えると、
C onE
C onG
CM7 onB
この3つが転回形コードです。
これらに対して、転回コードでないものをCメジャースケール内で使える音の中で考えると、
C onD
C onF
C onA
等があります。
これらをそれぞれ度数で表すと、
転回形
Ⅰ onⅢ ・・・ C onE
Ⅰ onⅤ ・・・ C onG
ⅠM7 onⅦ ・・・ CM7 onB
転回形以外
Ⅰ onⅡ ・・・ C onD
Ⅰ onⅣ ・・・ C onF
Ⅰ onⅥ ・・・ C onA
2. メジャーコードの構成音の分析
転回形以外のメジャーコードの構成音を見て、分析してみましょう。
・ディクリーネーム
・コードの構成音
・onコードをルートとして考えた時の構成音(ディグリー)
・Ⅰコードをルートとして考えた時の構成音(ディグリー)
*ⅠコードをCルートと考えた場合
という観点で見てみましょう。
Ⅰ onⅡ
C onD D, E, G, C
ルートD 1, 9, 11, 7♭
ルートC 9, 3, 5, 1
ⅠonⅣ
C onF F, G, C, E
ルートF 1, 2, 5, 7
ルートC 11, 5, 1, 3
Ⅰ onⅥ
CM7 onA A, C, E, G
ルートA 1, 3♭, 5, 7♭
ルートC 6, 1, 3, 5
この様になります。
これらをそれぞれ解説をしていきます。
①
Ⅰ onⅡ
C onD D, E, G, C
ルートD 1, 9, 11, 7♭
ルートC 9, 3, 5, 1
つまり、
D7sus4(9)という響きの音になります。3度が含まれていないので、メジャーかマイナーかは定まっていません。
Cadd9のベース音をDにしている響きともいえます。
②
Ⅰ onⅣ
C onF F, G, C, E
ルートF 1, 2, 5, 7
ルートC 11, 5, 1, 3
つまり、
FM7sus2 という響きの音になります。3度が含まれていないので、メジャーかマイナーかは定まっていません。
C(11)のベース音をFにしている響きともいえます。
③
Ⅰ onⅥ
C onA A, C, E, G
ルートA 1, 3♭, 5, 7♭
ルートC 6, 1, 3, 5
つまり、
Am7 と全く同じサウンドになります。
C6のベース音をAにしている響きともいえます。
3. マイナーコードの構成音の分析
今度は、転回形以外のマイナーコードの構成音を見て、分析してみましょう。
・ディクリーネーム
・コードの構成音
・onコードをルートとして考えた時の構成音(ディグリー)
・Ⅰコードをルートとして考えた時の構成音(ディグリー)
*ⅠコードをAルートと考えた場合
という観点で見てみましょう。
Ⅰm onⅡ
Am onB B, C, E, A
ルートB 1, 9♭, 4, 7♭
ルートA 9, 3♭, 5, 1
Ⅰm onⅣ
Am onD D, E, A, C,
ルートD 1, 2, 5, 7♭
ルートA 11, 5, 1, 3♭
Ⅰm onⅥ♭
Am7 onF F, A, C, E
ルートF 1, 3, 5, 7
ルートA 6♭, 1, 3, 5
おまけ
次に、ノンダイアトニック・コードですが、よく使われるコードの1つを紹介します。
Ⅰm7 onⅥ
Am7 onF# F#, A, C, E
ルートF# 1, 3♭, 5♭, 7♭
ルートA 6, 1, 3, 5
この様になります。
これらをそれぞれ解説をしていきます。
①
Ⅰm onⅡ
Am onB B, C, E, A
ルートB 1, 9♭, 4, 7♭
ルートA 9, 3♭, 5, 1
つまり、
B7sus4(9♭)という響きの音になります。3度が含まれていないので、メジャーかマイナーかは定まっていません。
Amadd9のベース音をBにしている響きともいえます。
②
Ⅰm onⅣ
Am onD D, E, A, C,
ルートD 1, 2, 5, 7♭
ルートA 11, 5, 1, 3♭
つまり、
D7sus2 という響きの音になります。3度が含まれていないので、メジャーかマイナーかは定まっていません。
Am(11)のベース音をDにしている響きともいえます。
③
Ⅰm onⅥ♭
Am7 onF F, A, C, E
ルートF 1, 3, 5, 7
ルートA 13♭, 1, 3, 5
つまり、
FM7 と全く同じサウンドになります。
Am(13♭)のベース音をFにしている響きともいえます。
④
Ⅰm7 onⅥ
Am7 onF# F#, A, C, E
ルートF# 1, 3♭, 5♭, 7♭
ルートA 6, 1, 3, 5
つまり、
F#m7(5♭) と全く同じサウンドになります。
Am6のベース音をFにしている響きともいえます。
・まとめ
如何でしたか?考えれば考える程難しいんじゃないかと思います。
とにかく、定義としては、ダイアトニックコードに含まれる音(3度、5度、7度)以外がベース音となっている、オンコード、スラッシュコード、分数コードです。
これらを意図的に使えるようになると、作曲、編曲の際に非常に役立ちますので、是非覚えましょう。
ギターライフの更なる向上の為に頑張りましょう!!
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