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コードの機能、役割について。その6 マイナー編の2 〜ナチュラルマイナースケール内におけるセカンダリードミナントについて〜

  • rguitarr7
  • 2017年8月15日
  • 読了時間: 5分

 以前の記事、 コードの機能、役割について。その4 〜セカンダリードミナント〜 、でメジャースケールのダイアトニック上におけるセカンダリードミナントについて説明しました。

 今回は、ナチュラルマイナーのダイアトニック上におけるセカンダリードミナントについて説明していきます。

*今回の記事は、ドミナントモーション、ナチュラルマイナースケールのダイアトニックコードについて知っている事を前提で話を進めます。

もし、それらについて分からない場合は、 

をご参照下さい。

 

1. セカンダリードミナントとは

2. ナチュラルマイナーのダイアトニック上のセカンダリードミナント

3. 譜面からセカンダリードミナントを見つける

 

今回は、上記3つについて項目毎に説明していきます。

 

1. セカンダリードミナントとは

 *この項目は、補足の意味で載せておきますが、 コードの機能、役割について。その4 〜セカンダリードミナント〜 で説明した内容と同じなので、その記事を読んだ人は飛ばしても大丈夫な内容です。

 【セカンダリードミナント】とは、日本語で表すなら【2時的、派生的なドミナント】という様な意味です。

 それは、どの様なものかというと、

ドミナントモーションの【Ⅴ7からⅠm7】の様に、5度上の7コードから、1度のメジャーコード、もしくはマイナーコードに解決する。

という機能を利用する事により、Ⅰm7以外のダイアトニックコードにも7ドミナントモーションする7thコードを人為的に作り出す。というものです。

 多分とても難しそうに聞こえますかね?

 最初は意味が分からないと思います。ですが、慣れてしまえば簡単に【セカンダリードミナント】を見つける事が出来る様になります。

 【セカンダリードミナント】を上手く使える様になると、編曲や作曲の際にも使えるコードの幅がグンっと広がり、アイディアがとても増えます。

 実際にダイアトニック上で、どの様なセカンダリードミナントが使用できるのか見て見ましょう。

 

2. ナチュラルマイナーのダイアトニック上のセカンダリードミナント

 まずは下記の表をご覧下さい。

 この表は、ダイアトニックコードと、ダイアトニックコードに対するセカンダリードミナントを書いた表です。

 度数で書いたものと、Aナチュラルマイナーキーで書いたものを載せた表です。

 一つ一つ解説していくと、

・Ⅱm7(5♭)に対するセカンダリードミナントはありません。7コードが解決できるのは、トライアドで言う所の、メジャーとマイナーのみなので、m7(5♭)コードには解決出来ない為です。

Ⅰm7の5度上はⅤなので、セカンダリードミナントは【Ⅴ7】です。

Ⅲ♭M7の5度上はⅦ♭なので、セカンダリードミナントは【Ⅶ♭7】です。

Ⅳm7の5度上はⅠなので、セカンダリードミナントは【Ⅰ7】です。

Ⅴm7の5度上はⅡなので、セカンダリードミナントは【Ⅱ7】です。

Ⅵ♭M7の5度上はⅢ♭なので、セカンダリードミナントは【Ⅲ♭7】です。

Ⅶ♭7の5度上はⅣなので、セカンダリードミナントは【Ⅳ7】です。

 上記の6つがナチュラルマイナーのダイアトニックコード上のセカンダリードミナントです。

 

3. 譜面からセカンダリードミナントを見つける

 それでは実践編です。実際の譜面から、ドミナントモーションしている箇所とセカンダリードミナントを見つけてみましょう。

そして、それらが何度なのかも明らかにしましょう。

  それでは、一つずつ解説していきます。

①は、Aナチュラルマイナーキー(Cメジャーキー)。 そして、ドミナントモーションしているのは、 2、3小節目のE7、Am7 , 4、5小節目のC7、FM7 , 6、7小節目のE7、Am7 ,   の3箇所です。

そして、セカンダリードミナントは、2、6小節目のE7 、 4小節目のC7 の2つです。

○解説

・調合が♯、♭が付いていない為、Aナチュラルマイナーキー(Cメジャーキー)です。

・Aナチュラルマイナースケールの構成音は、 A, B, C, D, E, F, G  です。

・E7はⅤ7、 C7はⅢ♭7 なのでセカンダリードミナントです。

②は、Aナチュラルマイナーキー(Cメジャーキー)。 そして、ドミナントモーションしているのは、 2、3小節目のG7、CM7 , 6、7小節目のE7、Am7 ,   の2箇所です。

そして、セカンダリードミナントは、2、3小節目のG7 、 6小節目のE7 の2つです。

○解説

・調合が♯、♭が付いていない為、Aナチュラルマイナーキー(Cメジャーキー)です。

・Aナチュラルマイナースケールの構成音は、 A, B, C, D, E, F, G  です。

・G7はⅦ♭7、 E7はⅤ7 なのでセカンダリードミナントです。

③は、F♯ナチュラルマイナーキー(Aメジャーキー)。 そして、ドミナントモーションしているのは、 2、3小節目のA7、DM7 , 6、7小節目のF#7、Bm7 ,   の2箇所です。

そして、セカンダリードミナントは、2小節目のA7 、 6小節目のF#7 8小節目のE7 の3つです。

○解説

・調合が♯が3つの為、F♯ナチュラルマイナーキー(Aメジャーキー)です。

・F♯ナチュラルマイナースケールの構成音は、 F♯, G♯, A, B, C♯, D, E,  です。

・A7はⅢ♭7、 F#7はⅠ7、 E7はⅦ♭7 です。

・8小節目、E7の次のコードはAM7と予想されます。

④はCナチュラルマイナーキー(E♭メジャーキー)。 そして、ドミナントモーションしているのは、 4、5小節目のC7、Fm7 , 6、7小節目のB♭7、E♭add9 ,   の2箇所です。

そして、セカンダリードミナントは、4、8小節目のC7、 6小節目のB♭7 の2つです。

○解説

・調合が♭が3つの為、Cナチュラルマイナーキー(E♭メジャーキー)です。

・Cナチュラルマイナースケールの構成音は、 C, D, E♭, F, G, A♭, B♭  です。

・C7はⅠ7 、 B♭7はⅦ♭7 です。

・8小節目、C7の次のコードはFm7と予想されます。

 

まとめ

 如何でしたか?

 ナチュラルマイナーの場合、7コードが出てきた際には、ほぼ全て、セカンダリードミナントとなります。

 セカンダリードミナントを使いこなせる様になると、編曲や作曲の際に非常に役立つものとなります。

 確実に覚えておきたい理論の一つですね。

 理論の道のりは、まだまだ長いのです。なので焦らず、確実に、是非覚えてみましょう!!

 更なるギターライフの向上の為に頑張りましょう!!

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