コードの機能、役割について。その3 〜ドミナントモーション〜
- rguitarr7
- 2017年8月1日
- 読了時間: 3分
以前の記事、 コードの機能、役割について。その1 〜トニック、サブドミナント、ドミナント〜 、でドミナントはトニックに解決しようとする性質がある。と述べました。
それはどういう事なのかを理論的に説明していきます。
*今回の記事は、トニック、サブドミナント、ドミナントについて知っている事を前提で話を進めます。
もし、それらについて分からない場合は、 コードの機能、役割について。その1 〜トニック、サブドミナント、ドミナント〜 をご参照下さい。
1. ドミナントモーションとは
2. 譜面上でドミナントモーションを見つける
1. ドミナントモーションとは
ドミナントモーションとは、【Ⅴ7からⅠM7】の様に、5度上の7コードから、1度のメジャーコードへのコード進行の事です。
その様なコード進行で何が起きているかというと、
・7コードにはトライトーン(3全音)が含まれているので、緊張感の強い響きが生じる。
*【トライトーン】とは、日本語では【3全音】という意味で、3全音とは、全音3つ分の距離 の事である。。
*7コードの構成音は、1、3、5、7♭ で、この中の、3度と7♭度がトライトーンに当たる。
・そして、ⅠM7にコードが移る時に、3度の音が半音上がり、7♭の音が半音下がる。
(3度と7♭度が反対の方向へと向かう)
・これにより緊張感の強い不安定な音が安定した音へと向かう。
これを、CM7とG7に当てはめて考えてみましょう。
・G7の構成音は、G、B、D、F です。この中の、3度と7♭度は、BとFです。
・そのBが半音上がるとC、Fが半音下がるとE です。
・CM7の構成音は、C、E、G、B です。
・つまり、トライトーンが、CM7の中のⅠ度と3度に着地して安定した音になる。
という具合です。
この様に説明すると、何やら難しそうですが、簡潔にまとめると、
【7コードから5度下(もしくは4度上)のメジャーコード。へのコード進行】の事を、【ドミナントモーション】。といいます。
2. 譜面上でドミナントモーションを見つける
ドミナントモーションがどの様なものかは、ご理解頂けたでしょうか??
今度は実際に譜面を見て、どこがドミナントモーションしているか見ていきましょう。

まず、譜面を見たらキーを見てみましょう。①、②、③は調合がついているので5度圏の表を見ればすぐに分かるかと思います。
それでは、一つずつ解説していきます。
①はCメジャーキー。 そして、ドミナントモーションしているのは、 6、7小節目のG7、C です。
○解説
・調合が♯、♭が付いていない為、Cメジャーキーです。
・2,3小節目の、G7、Am は2度の距離感なのでドミナントモーションではないです。
②はGメジャーキー。 そして、ドミナントモーションしているのは、 4、5小節目のD7、G です。
○解説
・調合が、♯が1つ付いている為、Gメジャーキーです。
・7、8小節目の、D7、Em は2度の距離感なのでドミナントモーションではないです。
③Fメジャーキー。 そして、ドミナントモーションしているのは、 2、3小節目のC7、FMaj7 です。
○解説
・調合が、♭が①つ付いている為、Fメジャーキーです。
・6、7小節目の、C7、Dm は2度の距離感なのでドミナントモーションではないです。
④はAメジャーキー。 そして、ドミナントモーションしているのは、 3小節目3拍目のE7、4小節のA です。
○解説
・調合が無い為、コード進行からキーを見つけ出します。
・出てくるコードが、 A, F#m, D, E7 なので、Aメジャーキーです。
・7、8小節目の、E7、F#m は2度の距離感なのでドミナントモーションではないです。
・まとめ
如何でしたか?難しいですかね??
ドミナントモーションは、ロック音楽等では、出てこない曲もありますが、ポップス音楽には欠かせない存在です。
この次の記事では、ドミナントモーションの更に応用版、【セカンダリードミナント】について説明していこうと思います。
理論の道のりは、まだまだ長いのです。なので焦らず、確実に、是非覚えてみましょう!!
更なるギターライフの向上の為に頑張りましょう!!
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