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コードの機能、役割について。その4 〜セカンダリードミナント〜

  • rguitarr7
  • 2017年8月2日
  • 読了時間: 5分

 前回の記事、 コードの機能、役割について。その3 〜ドミナントモーション〜 、で【7コードから5度下(もしくは4度上)のメジャーコード。へのコード進行】の事を、【ドミナントモーション】と述べました。

 ですが、ドミナントモーションは、メジャーコードだけでなく、マイナーコードへも解決する働きがあります。

その働きを利用した【セカンダリードミナント】について説明していこうと思います。

*今回の記事は、ドミナントモーションについて知っている事を前提で話を進めます。

もし、それらについて分からない場合は、 コードの機能、役割について。その3 〜ドミナントモーション〜 をご参照下さい。

 

1. セカンダリードミナントとは

2. ダイアトニック上のセカンダリードミナント

3. 譜面からセカンダリードミナントを見つける

 

1. セカンダリードミナントとは

 【セカンダリードミナント】とは、日本語で表すなら【2時的、派生的なドミナント】という様な意味です。

 それは、どの様なものかというと、

ドミナントモーションの【Ⅴ7からⅠM7】の様に、5度上の7コードから、1度のメジャーコード、もしくはマイナーコードに解決する。

という機能を利用する事により、ⅠM7以外のダイアトニックコードにも7ドミナントモーションする7thコードを人為的に作り出す。というものです。

 多分とても難しそうに聞こえますかね?

 最初は意味が分からないと思います。ですが、慣れてしまえば簡単に【セカンダリードミナント】を見つける事が出来る様になります。

 【セカンダリードミナント】を上手く使える様になると、編曲や作曲の際にも使えるコードの幅がグンっと広がり、アイディアがとても増えます。

 実際にダイアトニック上で、どの様なセカンダリードミナントが使用できるのか見て見ましょう。

 

2. ダイアトニック上のセカンダリードミナント

 まずは下記の表をご覧下さい。

 この表は、ダイアトニックコードと、ダイアトニックコードに対するセカンダリードミナントを書いた表です。

 度数で書いたものと、Cメジャーキーで書いたものを載せた表です。

 一つ一つ解説していくと、

・ⅠM7に対するセカンダリードミナントはありません。ⅠM7に対してあるのは、セカンダリードミナントではなく、通常のドミナントのⅤ7だからです。

・Ⅶm7(5♭)に対するセカンダリードミナントもありません。7コードが解決できるのは、トライアドで言う所の、メジャーとマイナーのみなので、m(5♭)コードには解決出来ない為です。

Ⅱm7の5度上はⅥなので、セカンダリードミナントは【Ⅵ7】です。

Ⅲm7の5度上はⅦなので、セカンダリードミナントは【Ⅶ7】です。

ⅣM7の5度上はⅠなので、セカンダリードミナントは【Ⅰ7】です。

Ⅴ7の5度上はⅡなので、セカンダリードミナントは【Ⅱ7】です。

Ⅵm7の5度上はⅢなので、セカンダリードミナントは【Ⅲ7】です。

 上記の5つがダイアトニックコードのセカンダリードミナントです。

 

3. 譜面からセカンダリードミナントを見つける

 それでは実践編です。実際の譜面から、ドミナントモーションしている箇所とセカンダリードミナントを見つけてみましょう。

そして、それらが何度なのかも明らかにしましょう。

  それでは、一つずつ解説していきます。

①はCメジャーキー。 そして、ドミナントモーションしているのは、 2、3小節目のE7、Am7 , 4、5小節目のC7、FM7 , 6、7小節目のE7、Am7 ,   の3箇所です。

そして、セカンダリードミナントは、2、6小節目のE7 、 4小節目のC7 の2つです。

○解説

・調合が♯、♭が付いていない為、Cメジャーキーです。

・Cメジャースケールの構成音は、 C, D, E, F, G, A, B,  です。

・E7はⅢ7、C7はⅠ7 なのでセカンダリードミナントです。

②はCメジャーキー。 そして、ドミナントモーションしているのは、 2、3小節目のG7、CM7 , 6、7小節目のE7、Am7 ,   の2箇所です。

そして、セカンダリードミナントは、6小節目のE7 のみです。

○解説

・調合が♯、♭が付いていない為、Cメジャーキーです。

・Cメジャースケールの構成音は、 C, D, E, F, G, A, B,  です。

・E7はⅢ7 はセカンダリードミナント

・G7はⅤ7なので、セカンダリードミナントではなく、通常のドミナントコードです。

③はAメジャーキー。 そして、ドミナントモーションしているのは、 2、3小節目のA7、DM7 , 6、7小節目のF#7、Bm7 ,   の2箇所です。

そして、セカンダリードミナントは、2小節目のA7 、 6小節目のF#7 の2つです。

○解説

・調合が♯が3つの為、Aメジャーキーです。

・Aメジャースケールの構成音は、 A, B, C♯, D, E, F♯, G♯  です。

・A7はⅠ7、F#7はⅥ7 です。

・E7はⅤ7なので、セカンダリードミナントではなく、通常のドミナントコードです。

④はE♭メジャーキー。 そして、ドミナントモーションしているのは、 4、5小節目のC7、Fm7 , 6、7小節目のB♭7、E♭add9 ,   の2箇所です。

そして、セカンダリードミナントは、4、8小節目のC7 のみです。

○解説

・調合が♭が3つの為、E♭メジャーキーです。

・E♭メジャースケールの構成音は、 E♭, F, G, A♭, B♭, C, D  です。

・CはⅥ7 です。

・B♭7はⅤ7なので、セカンダリードミナントではなく、通常のドミナントコードです。

 

まとめ

 如何でしたか?

 7コードが出てきた際には、通常のドミナントか、セカンダリードミナントのどちらかなので、どちらなのか見極めていきましょう。

 セカンダリードミナントを使いこなせる様になると、編曲や作曲の際に非常に役立つものとなります。

 確実に覚えておきたい理論の一つですね。

 理論の道のりは、まだまだ長いのです。なので焦らず、確実に、是非覚えてみましょう!!

 更なるギターライフの向上の為に頑張りましょう!!

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