マイナースケールについて 〜ナチュラルマイナースケール編〜
- rguitarr7
- 2017年7月18日
- 読了時間: 6分
メジャースケールを学んだ方で、「コードにメジャーがあるなら、スケールにもマイナーがある??」って思う方っていると思うんですよ。
それが実際にあるんですよね。マイナースケールなるものが。
今回はそんな、【マイナースケール】について解説していこうと思います。
*今回の内容は、【度数】や【メジャースケール】を知っている事を前提に進めていきますので、それらについて分からない方は、階名、音名、スケールとは?? をご参照下さい。
1. マイナースケールの種類について。
2. ナチュラルマイナースケールについて。
3. 平行調について。
4. スケール構成音と平行調に慣れよう。
今回は以上4つについて項目毎に説明していきます。
1. マイナースケールの種類について。
実は、一言にマイナースケールと言っても、マイナースケールには大きな分類で分けると3種類の形があります。どの様なものがあるのか紹介していきます。
1. ナチュラルマイナースケール (Natural Minor Scale)
2. ハーモニックマイナースケール (Harmonic Minor Scale)
3. メロディックマイナースケール (Melodic Minor Scale)
「何それ?意味分かんない。」と思いますよね。全然問題ないです。
これらが、どの様に違うかについて知る為には、一つ一つ覚えていく必要があります。まず知るべきスケールは、【ナチュラルマイナー】です。
一般的に「マイナースケールが。。」なんて話している時は7、8割型【ナチュラルマイナー】の事を指しています。つまり【ナチュラルマイナースケール】はマイナースケールの中の基本とも言えます。
なので今回は、マイナースケールの基本形、【ナチュラルマイナースケール】に焦点を当てて解説していきます!
2. ナチュラルマイナースケールについて。
ナチュラルマイナースケールとは、
・7つの音で構成されている。
・1度、長2度(2)、短3度(3♭)、完全4度(4)、完全5度(5)、短6度(6♭)、短7度(7♭)の7つの音で構成されている。
・メジャースケールと比較すると、【3度、6度、7度】の3つがフラットしている。
*・メジャースケールの構成音
1, 2, 3, 4, 5, 6, 7
・ナチュラルマイナースケールの構成音
1, 2, 3♭, 4, 5, 6♭, 7♭
これらをCを基音として考えてみると、
・メジャースケールの構成音
C, D, E, F, G, A, B
・ナチュラルマイナースケールの構成音
C, D, E♭, F, G, A♭, B♭
となるわけです。
Cナチュラルマイナースケールを文章で説明すると、
Cを1度と仮定すると、Dが長2度(2)、E♭が短3度(3♭)、Fが完全4度(4)、Gが完全5度(5)、A♭が短6度(6♭)、B♭が短7度(7♭)、となります。
インターバルで説明すると1度から長2度が全音、長2度から短3度が半音、短3度から完全4度が全音、完全4度から完全5度が全音、完全5度から短6度が半音、短6度から短7度が全音、短7度から1度が全音、となります。
つまり主音から見て、全音、半音、全音、全音、半音、全音、全音、の順番に並べるとナチュラルマイナースケールとなります。
これらを鍵盤のイラストで確認してみましょう!

次は、これを元にスケールAナチュラルマイナースケールについて考えてみましょう!
Aナチュラルマイナースケールについて説明すると、
Aナチュラルマイナースケールの構成音は A, B, C, D, E, F, G となる。
Aを1度と仮定すると、Bが長2度(2)、Cが短3度(3♭)、Dが完全4度(4)、Eが完全5度(5)、Fが短6度(6♭)、Gが短7度(7♭)、となるからです。
これらを鍵盤のイラストで確認してみましょう!

この構成音って、どこかで見覚えありませんか??次項で説明していきます。
3. 平行調について。
前項で説明しましたが、
Aナチュラルマイナースケールの構成音は
A, B, C, D, E, F, G となる。
これって、Cメジャースケールの構成音
C, D, E, F, G, A, B
と構成音が全く同じなんです。
CメジャースケールはCからスタートしているのに対して、AナチュラルマイナースケールはAからスタートしていますが、スケール内に含まれている構成音は全く同じです。
つまり、 Cメジャースケール = Aナチュラルマイナースケール
であると言えます。
この様な、メジャースケールとマイナースケールの関係を【平行調】といいます。
○平行調の導き出し方
・メジャースケールが分かっていて、ナチュラルマイナースケールを導き出したい場合。
メジャースケールの6度から始まった音がナチュラルマイナースケールとなります
・反対にマイナースケールが分かっていて、メジャースケールを導き出したい場合。
ナチュラルマイナースケールの3♭度から始まった音がメジャースケールとなります。
例)
・Dメジャースケールのナチュラルマイナースケールを導き出したい場合。
Dメジャースケールの構成音は、
D, E, F♯, G, A, B, C♯
です。そして6度がBです。つまりこの6度から始まった音がナチュラルマイナースケールです。
よって、Bナチュラルマイナースケールが平行調となります。
構成音は、
B, C♯, D, E, F♯, G, A
となります。
・Cナチュラルマイナースケールのメジャースケールを導き出したい場合。
Cナチュラルマイナースケールの構成音は、
C, D, E♭, F, G, A♭, B♭
です。そして3♭度がE♭です。つまりこの3♭度から始まった音がメジャースケールです。
よって、E♭メジャースケールが平行調となります。
構成音は、
E♭, F, G, A♭, B♭, C, D
となります。
4. スケール構成音と平行調に慣れよう。
ここまでの内容、理解できましたか??ここまで理解出来たら今度は、それを定着させる為に練習問題を解いてみましょう!
○練習問題
次のスケールの構成音と平行調を求めましょう。
例1)
Cナチュラルマイナースケールの構成音は、 (C, D, E♭, F, G, A♭, B♭)
平行調は、 (E♭メジャースケール)
①
Eメジャースケールの構成音は、 ( , , , , , , )
平行調は、 ( ナチュラルマイナースケール)
②
F#メジャースケールの構成音は、 ( , , , , , , )
平行調は、 ( ナチュラルマイナースケール)
③
D♭メジャースケールの構成音は、 ( , , , , , , )
平行調は、 ( ナチュラルマイナースケール)
④
Fナチュラルマイナースケールの構成音は、 ( , , , , , , )
平行調は、 ( メジャースケール)
⑤
A♯ナチュラルマイナースケールの構成音は、 ( , , , , , , )
平行調は、 ( メジャースケール)
⑥
B♭ナチュラルマイナースケールの構成音は、 ( , , , , , , )
平行調は、 ( メジャースケール)
答えはページの下に載せておきます。
・まとめ
いかがでしたか?多分結構難しいので、1回では中々理解出来ないかと思います。なので、焦らず何度も復習して確実に理解出来る様にしましょう。
これらの事が分かってくると、曲中のキーが見つけやすくなり、作曲する時、アドリブを取る時、ギターソロをコピーする時、等にとても大活躍してくれます。
更なるギターライフの向上の為に頑張って習得しましょう!!
・練習問題の答え
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