曲のキーを見つけ出す2種類の方法について。その2 〜コードから見つけ出す方法〜
- rguitarr7
- 2017年7月15日
- 読了時間: 5分
今回は前回の内容に引き続き、曲のキーを見つけ出す方法の第2弾です。
前回の内容はこちら、 曲のキーを見つけ出す2種類の方法について。その1 〜譜面から見つけ出す方法〜 、をご覧下さい。
*今回の内容は、度数、スケール、ダイアトニックコード、の知識がある前提で説明していきますので、
度数、スケールについて分からない方は、 階名、音階、スケールとは?? を、
ダイアトニックコードについて分からない方は、 知っていると最強?!なスケール理論とコード理論 ダイアトニックコードについて を、ご参照下さい。
1. ダイアトニックコードの確認
2. コード進行の中で注目すべきコード
3. コード進行を見てキーを見つけ出す練習
今回は上記3つについて項目毎に説明していきます。
1. ダイアトニックコードの確認
まずは、ダイアトニックコードの確認をしていきます。
ⅠM7 (1,3,5,7)
Ⅱm7 (2,4,6,1)
Ⅲm7 (3,5,7,2)
ⅣM7 (4,6,1,3)
Ⅴ7 (5,7,2,4)
Ⅵm7 (6,1,3,5)
Ⅶm7(5♭) (7,2,4,6)
これをCメジャースケールに当てはめて考えると、
CM7 (C,E,G,B)
Dm7 (D,F,A,C)
Em7 (E,G,B,D)
FM7 (F,A,C,E)
G7 (G,B,D,F)
Am7 (A,C,E,G)
Bm7(5♭) (B,D,F,A)
4和音だとこうなります。3和音の場合は、単純に7thを取ると基本的なトライアドとなります。
つまり、トライアドだと、
Ⅰ (1,3,5)
Ⅱm (2,4,6)
Ⅲm (3,5,7)
Ⅳ (4,6,1)
Ⅴ (5,7,2)
Ⅵm (6,1,3)
Ⅶm(5♭) (7,2,4)
これをCメジャースケールに当てはめて考えると、
C (C,E,G)
Dm (D,F,A)
Em (E,G,B)
F (F,A,C)
G (G,B,D)
Am (A,C,E)
Bm(5♭) (B,D,F)
この様になるわけです。
この中であるコードに注目していくと、曲のキーが見えてき易くなります。そのコードとは一体何でしょう。
2. コード進行の中で注目すべきコード
まず最初は、曲中にどの様なコードが入っているのか、全て書き出していくと割り出し易くなっていくと思います。
例えば、C、Dm、G7、Am、F、C、F、G
というコード進行の曲があったとしたら、このコード進行の中で使われているコードは、
C、Dm、G7、Am、F、G の6種類です。
そして厳密にいうと、GとG7は7thがあるかないかの違いで、度数としては同じなので、
C、Dm、G7、Am、F の5種類です。
これを見易く、ABC順に並べてみると、
Am、C、Dm、F、G7 となります。
そして、ここからキーを割り出すわけなのですが、、多分、人によって目安の付け方は微妙に違うと思うのですが、僕の場合は、メジャーコード(トライアドがメジャーのコード)に注目します。
つまりこの中だと、C、F、G7 となります。
メジャーコードが全音で並んでいる箇所は、それぞれ4度、5度となります。
理由はこちら、、
Ⅰ (1,3,5)
Ⅱm (2,4,6)
Ⅲm (3,5,7)
Ⅳ (4,6,1)
Ⅴ (5,7,2)
Ⅵm (6,1,3)
Ⅶm(5♭) (7,2,4)
分かりますか??1度はメジャーコードの中で他の2つと離れていますよね?それに対して4度と5度は度数的に隣り合わせだからです。
つまり、 C、F、G7 で度数的に隣り合わせのコードは、FとG7 です。
なので、Fが4度、G7が5度 であると言えます。そして消去法で、Cが1度 であると言えます。
結果、C、Dm、G7、Am、F、C、F、G というコード進行だと、Cが1度、つまり、Cメジャースケールである。という事です。
コード進行によってはメジャーコードが3つも出てこない場合もあるかもしれません。
その場合は、メジャーコードをそれぞれ、1、4、5度 に代入して、他のマイナーコードの度数が来る位置を確認しながら調整します。
例)Dm7、G、C、Am7 というコード進行があったとして、C、G、それぞれを、1、4、5度のどれかと仮定して代入していきます。
・Gを1度と仮定した場合、Gメジャースケールのダイアトニックコードは、
GM7, Am7, Bm7, CM7, D7, Em7, F#m7(5♭) です。
これだとDm7が含まれていないので違いますね。
・Gを4度と仮定した場合、Gが4度に位置するスケールはDメジャースケールです。そのダイアトニックコードは、
DM7, Em7, F#m7, GM7, A7, Bm7, C#m7(5♭) です。
これだと、G以外全て含まれていないので違います。
・以上の結果からGは5度である。Gを5度に位置するスケールはCメジャースケールです。そのダイアトニックコードは、
CM7, Dm7, Em7, FM7, G7, Am7, Bm7(5♭) です。
全てのコードが含まれているので正解です。
という具合にコードから割り出します。最初はとても難しいと思います。徐々に慣れていきましょう。
3. コード進行を見てキーを見つけ出す練習
実際に、コード進行を見てキーを見つけ出す練習をしてみましょう!問題を解いてみましょう!!
○練習問題
以下の譜面のキーを見つけ出して下さい。

①何キーですか?また、♯や♭はいくつ付きますか?
②何キーですか?また、♯や♭はいくつ付きますか?
③何キーですか?また、♯や♭はいくつ付きますか?
④何キーですか?また、♯や♭はいくつ付きますか?
⑤何キーですか?また、♯や♭はいくつ付きますか?
答えは、ページ下部、に用意しておきます。
・まとめ
いかがでしたか?結構難しいですよね。。代入したり、数学の様な要素もありますね。ですが、コツが分かれば調合を見て即座にキーが分かる様になります。
この様にキーが分かると弾いている曲のキーが分かる様になり、作曲している時や、アドリブを取る時やギターソロ等をコピーする時に、非常に役立ちます。
今回の内容で、基本的なダイアトニックコードのみ含まれる曲であれば、キーを割り出せる様になりました。
*実は、基本的なダイアトニックコード以外にコードが含まれる曲も結構あるのです。
(セカンダリードミナント、裏コード、トニックマイナー、サブドミナントマイナー、ドミナントマイナー、一時転調、完全転調)等、色んな要因があるのですが、それは徐々に勉強していきましょう。
実は、まだまだまだまだ学ぶべき事は沢山ありますが、今回はここまでです。
焦らずに少しずつ進んでいきましょう!
更なるギターライフ向上の為に頑張りましょう!!
○練習問題の解答
①Dメジャーキー ♯2つ
②B♭メジャーキー ♭2つ
③E♭メジャーキー ♭3つ
④Gメジャーキー ♯1つ
⑤Cメジャーキー 0個
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